こんにちは。大分経理代行センターです。
「子どもに会社を継がせるべきか」「従業員に任せられるのか」「後継者がいないので廃業するしかないのか」と悩む経営者は少なくありません。長年続けてきた事業ほど、取引先、従業員、金融機関、家族への影響も大きく、簡単には決められない問題です。
この記事では、2026年に中小企業が考えるべき事業承継とM&Aの基本、早めに準備すべき税務・会計上のポイントを紹介します。この記事を読むことで、後継者問題に対してどのような選択肢があるのか、税理士に相談すべき内容がわかるようになります。
事業承継は、社長が引退を決めてから始めるものではありません。株式、役員借入金、金融機関借入、保証人、取引先との関係、従業員の雇用、許認可、不動産、相続税など、多くの論点が関係します。
特に中小企業では、会社の株式を社長や家族が保有していることが多く、株価が高くなっている場合には贈与税や相続税の問題が生じます。また、会社に社長からの借入金が多額に残っている場合、承継後の資金繰りや相続財産の整理にも影響します。
事業承継は、経営の引継ぎと財産の引継ぎを同時に考える必要があります。だからこそ、5年、10年単位で準備することが理想です。
事業承継というと、子どもや親族に会社を継がせるイメージが強いかもしれません。しかし、現在は親族内承継だけでなく、従業員承継、役員承継、第三者へのM&Aなど、複数の選択肢があります。
親族に後継者がいない場合でも、長年会社を支えてきた従業員や役員が事業を引き継げるケースがあります。ただし、株式の買取資金、金融機関借入の個人保証、経営者としての覚悟など、事前に整理すべき課題があります。
M&Aは、会社を売るというよりも、事業、雇用、取引先、技術、地域のサービスを次の担い手につなぐ方法と考えることができます。廃業しかないと思っていた会社でも、買い手が見つかる可能性があります。
中小企業のM&Aで重要になるのが、決算書の信頼性です。買い手は、過去の売上、利益、借入金、資産、負債、役員報酬、関連当事者取引などを確認します。帳簿が不明瞭だったり、社長個人の支出が混在していたり、在庫や売掛金の実態が合っていなかったりすると、評価額が下がる原因になります。
また、税務上のリスクも確認されます。消費税の処理、外注費と給与の区分、役員貸付金、棚卸資産、減価償却、過去の税務調査指摘事項などは、M&A前に整理しておきたいポイントです。
将来M&Aを考える可能性がある会社は、今のうちから月次決算を整え、利益の実態がわかる資料を準備しておくことが大切です。
事業承継では、税理士の関与が非常に重要です。自社株評価、贈与税・相続税の試算、退職金の設計、役員報酬の見直し、持株会社の活用、事業承継税制の検討など、税務面の判断が将来の負担に大きく影響します。
また、M&Aを検討する場合でも、会社の正常収益力を把握するためには、決算書の整理が欠かせません。節税目的で利益を抑えてきた会社は、買い手から見た収益力が低く見えることがあります。承継や売却を考える段階では、節税だけでなく、会社価値を高める会計処理が必要です。
早い段階で相談することで、選択肢を広げることができます。
事業承継は、親族に会社を継がせるかどうかだけの問題ではありません。従業員承継、役員承継、M&A、場合によっては計画的な廃業まで、複数の選択肢があります。
大切なのは、決算書、株式、借入金、税金、後継者候補を早めに整理し、経営者が元気なうちに準備を始めることです。
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